2012年12月07日(金):コミュニティスポット2525 Vol.8 & 第2回地域産業政策研究会 & Smips in 関西

活動報告 /

産学連携関係者による“重役会議”も今回で4回目を迎えました。今回も勝手に、大阪で開催される「日本知財学会 第10回年次学術研究発表会」の前夜祭と位置づけ、「産学連携の現在と将来」をテーマに開催しました。話題提供者も、東京・長野・熊本という、それぞれの地域でご活躍の方々でしたが、参加された方々も福岡、高知、静岡、京都、神戸からと、全国の“重役(笑)”が関西に結集しました。

重役会議

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「産学連携関係者による“第4回 重役会議” ?産学連携の現在と将来?」
?日本知財学会 第10回年次学術研究発表会・勝手に前夜祭?
(Smips in 関西 & コミュニティスポット2525 Vol.8 & 第2回KNS地域産業政策研究会 )
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■日時:2012年12月7日(金) 18:30?21:00
■場所:ハービスPLAZA 5F会議室(大阪府大阪市北区梅田2丁目5-25)
■主催:知的財産マネジメント研究会(Smips)、
    関西ネットワークシステム(KNS)、KNS地域産業政策研究会
■共催:梅田MAG(阪神電気鉄道(株))
■話題提供者:
   ・山本 貴史 様(株式会社東京大学TLO 代表取締役社長)
   ・鈴木 康之 様(信州大学産学官連携推進本部 リサーチ・アドミニストレーション室 准教授)
   ・久保田 弘 様(熊本大学衝撃・極限環境研究センター 教授)
■開催結果:
議論の内容としては、まず、久保田さんからは、熊本・大分地域における半導体産学連携の状況を踏まえた形でお話いただきましたが、印象的だったのは、地域の企業が自分たちできちんとマーケティングできないといけないと強調していたことです。次世代産業に結びつかせるには、マーケットをにらんだターゲットドリブンな応用研究が必要で、それは半導体技術で重要な量産技術・管理技術の改良にも適用できるというわけです。その応用研究の推進には、科学技術を担う大学が連携する場面も出てきて、熊本では、下請けしか経験のない中小企業に対して大学がテーマを設定するという形での連携も行ってきたそうです。また、後半に、最後に科学技術による量産の高度化を図り、多品種少量生産ではなく、むしろ多品種量産を目指すべきではないかというお話があったのですが、そこでも何を売れば良いのか(付加価値が高いもの)という視点の重要性を指摘していました。そのほか、久保田さんからは大学の産学連携の実情に対する指摘もあったのですが、これは次の鈴木康之さんのお話が面白かったですね。(久保田さんは、所要のため7時15分頃に退室せざるを得ず、残念でした。)
その鈴木康之さんは、イノベーションの成果とは何か、という大きな問題意識から話を始めました。インパクト(経過)なのか、インカム(結果)なのか。じつは、現場では「件」数を求められることが多いが、本来はいくら稼いだという「円」で語られるべきではないのか。そして、それは「我々はイベント屋さんなのか」と問いかけるコーディネーターの現状の指摘につながって、会場は大受け。けれども、そこからコーディネーターとリサーチアドミニストレーターの役割のという話に結びついたところは、私の胸に落ちました。すなわち、学術研究の成果から事業化テーマの設定に至るための翻訳・最適化・推進というのがコーディネーターの役割であり(特に、研究者の言葉と企業関係者の言葉を一般人にわかるように「翻訳」することは重要)、さらに学術研究の成果を生み出すところを研究者に任せきりにせずに(おいおい科研費さえ取れれば良いという方向にながれがち)、きちんと事業化を見据えた形に誘導するのがリサーチアドミニストレーターの役割ということです。久保田さんの話とも、日頃の東京大学TLOの活動とも結びつくお話だと思います。
その東京大学TLOの山本さんからは、産学連携活動の指標化について話題提供をいただきました。日本は駄目だ駄目だと言われる風潮があるが、じつはイノベーションは起こっているのではないか、そうした製品が生まれつつあるし、やはり日本のものづくり技術はすばらしい。(ただし、日本の技術を活用して海外でイノベーションが起きる、という事態が生じる恐れはあるが)そもそも、産学連携はイノベーションを起こすエンジンだが、スタンフォード大学でもMITでもそうだったように、イノベーションが起こるまでには時間がかかる。ならば、きちんとデータに基づく議論が必要なのではないか、ということだと思います。
この辺りから、質疑応答+脱線が盛んになってきます。すなわち、日本の技術はすばらしいといっても、じつは真似にとどまっていて、自分のものになっていないのではないか。最初は真似でも良いのでは。真似すらきちんとできていないような。確かに、体制だけは真似てはいても、業務フローやプロセスまできちんと見ていないかも。評価指標ができると、それが一人歩きして、そればかりを達成すれば良いということにならないか。大学の能力を高めるという議論ばかりで、もっと外の組織をいろいろ活用するという話があってよいのでは。遺伝子組み換え食品技術をオランダの会社が集めているようなことがあるが、そうしたことを国の戦略として考える必要があるかもしれない。もっと他所のものをどんどん導入しても良い。東大阪の中小企業に東大の技術を紹介しても、それに取り組もうという話にならなかったが、その技術のうちのいくつかは他国で事業化されそうな感じである。もっとも日本ではそれで成功しても評価されないのが問題だが・・・等々。
そして、交流会は、いつもどおり大盛り上がり。「今日は使い物になりません」という感じだったD氏も息を吹き返しておりました。(文責:杉浦美紀彦)

久保田さん

鈴木さん

山本さん

交流会風景

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