2012年03月28日(水) Vol.108 堂野智史(メビック扇町)

大阪・扇町発クリエイティブクラスター創生の試み

新メビックが移転再開してから早一年が過ぎました。メビックが水道局庁舎
で産声を上げてから数えると足かけ丸9年、KNSと同じく今年で10周年を迎えます。

この間、クリエイティブクラスター創生の試みとして、クリエイター同士、
あるいはクリエイターと企業等との「顔の見える関係」づくりに奔走し、
デジタル時代に希薄になりがちな人と人との“face to face”のコミュニケーションを
取り戻すべく、クリエイティブコミュニティの再生をめざして様々な活動を行ってきました。

堂野智史

特に、移転再開した2011年度は、施設がなく存分な活動ができなかった前年
分を取り戻すかのように、その1年間に拡大したネットワークを活かして、再
開当初から暴走気味とも言える勢いで、積極果敢に活動を行ってきました。

この一年間を思い起こせば、2011年3月29日、東日本大震災直後で祝賀ムー
ドも吹っ飛び、落ち込んでいる我が国の窮状を思うと、少しでも大阪から元
気を出していければと、あえて「クリエイティブのパワーで大阪から日本を
元気に!!」をテーマに掲げてオープニングイベントを挙行しました。

おかげさまで年度末の多忙な時期とも重なったのですが、クリエイティブ業
界だけではなくこれまでメビックを支えて下さった各界から500人を超える
皆さんに駆けつけて頂き、盛大にスタートを切ることができました。

新しくなったメビックでは、
 ?クリエイターの情報発信、
 ?クリエイターのネットワークづくり、
 ?ビジネスの創出、
 ?プロデュース人材の育成
の4つをミッションとして活動しています。
従来のインキュベーション機能は影を潜めました。

様々なジャンルの現役クリエイター23人にコーディネート業務を委嘱し、メ
ビックスタッフと一緒に大阪市内のクリエイターや企業訪問を繰り返し、そ
こで新たに出会ったクリエイターや企業の情報をWEBサイト等で発信してき
ました。

その活動等で出会ったクリエイターや企業を、“クリエイティブクラスター
ミーティング”という非公開で開催する少人数制座談会に招待し、クリエイ
ター同士、クリエイターと他ジャンルとのコミュニケーションを深める機会
を頻繁に創り出してきました。

そうすることで、人と人との小さな関係性が、少しずつ増幅し、気がつくと
競争と協調の関係を生み出す基盤になり、ひいてはビジネス創出の源泉にな
るものと信じ、地道な活動を継続してきたところです。

また、クリエイター自身のビジネス創出に対する能力を向上させるために、
プロデュース能力向上のための事業にも取り組んでいます。その一つがプロ
デュース人材育成セミナーです。エサキヨシノリ氏の連続講座や大阪で活動
しているプロデューサーを講師に迎えた講座を頻繁に開催してきました。

プロデューサーサポートオフィス(PSO)を設置し、クリエイターが団体や
ユニットを組んで主体的に取り組む情報発信活動やネットワークづくり、共
同事業を応援しています。

他方、クリエイティブプレス「SUPER:」を季刊で発行し、大阪のクリエイテ
ィブ産業やクリエイティブシーンを各地に発信することで、大阪で活動する
クリエイターだけではなく、全国各地の関係者に大阪のポテンシャルを伝え、
大阪での事業活動の可能性を高めようと試みています。

こうしたクリエイターの情報発信やネットワークづくりの活動を、より一層
拡充する手段として、様々なイベントや展示会も実施してきました。6月の
『Social Propose?クリエイターが社会に対してできること?』の共同開催
を皮切りに、2月の東京ミッドタウン・デザインハブ特別展『my home town
わたしのマチオモイ帖』に至るまで、デザイン、出版、IT、映像、印刷など、
多様なジャンルのクリエイティブ関係者が集い、出会い、交流し、協働でき
る環境づくりに取り組んできました。

今後もメビックは、クリエイターが集い、情報発信とネットワークづくりを
拡充し、互いに顔が見える良好な関係づくりを進めながら、新たな事業を創
造する拠点として、継続してその役割を果たしていきたいと考えています。

明日3月29日(木)には、PSOの成果報告会と新メビック開設1周年パーティ
を開催します。この文章はその際に皆さんに配布します『OgimachiCreators』
に寄稿した内容です。当日は、様々なジャンルのクリエイターはもちろん、
関係者が一堂に集い盛り上がりたいと思いますので、皆さんのお越しをお待
ちしています。

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