2021年10月13日(水) Vol.580 小川睦

相変わらず奈良のお話をします

10年振り、2度目の登場です。小川睦と申します。前回のコラムを書かせていただいたときは大学を卒業してすぐの頃だったなと思い出して、時の流れの早さに驚かされています。この10年の間に、仕事が変わり結婚もして、家の近くには鹿さんがお散歩しているところに引っ越してと、ライフスタイルの変化はありましたものの、変わらず奈良で生活しております。
前回のコラムでは「現在の私、奈良、これから」と題して、なぜ私がまちづくりや地域活性化に興味を持つようになったか、どんなことを考えて奈良のことに携わっていたかを書かせていただきました。仕事が変わって、直接的に奈良の観光やまちづくりについて関わることは減りました。現在は、奈良の伝統産業に携わる会社でお世話になっております。そのお話はまた機会があれば、ということにさせていただいて、今回は(も?)、奈良の魅力発信に取り組んでいる事業について、みなさまにご紹介させていただけたらと思います。

小川睦

「やまとびと」というフリーペーパーをご存じの方は、なかなか通な奈良好きの方かと思います。1998年に創刊され、現在は会員制季刊誌として来年には第100号を迎える冊子です。実は前回のコラムを書かせていただいたときは、こちらの運営会社に勤めておりました。母体の印刷会社としての仕事を活かして「地域の発展やPRの一助になるものを作りたい」、「私たちの生まれ育ったこの地域の素晴らしさを多くのひとに知ってもらいたい」という想いで、フリーペーパー「やまとびと」は誕生しました。奈良の中南部と呼ばれる地域を主に取り上げ、ディープでマニアックとも取れる内容を多く取り上げてきました。『日本タウン誌・フリーペーパー大賞』においては、2016年に観光部門優秀賞などをいただき、2018年にはビジネスモデル部門で最優秀賞をいただきました。多くの方にご支持いただいて、現在も発刊を続けられています。最近では、最新号のWEB公開もされているのだとか。
この冊子を読んでくださっている方々から「奈良に遊びに行きたい」というお声をいただいて、「やまとびとツアーズ」という旅行会社ができました。奈良県在住のスタッフが、お馴染みの観光地からガイドブックに載らないような自分たちの伝えたい奈良をご案内する地域密着型の旅行会社です。「奈良のことをよく知らないけどもっと知りたい」という奈良初心者の方から「奈良のことならなんでも知っている」という奈良マニアの方まで楽しんでいただけるツアーを企画・実施しています。あまり知られていない仏像を見に仏師の方とお寺に行ったり、地面を這って入るような古墳に行ったりと、相当マニアックな奈良の楽しみ方をツアーにしています。もちろん、冊子で連載されていた場所を巡るツアーなんかもあります。
今ではこの職場を離れてしまった私ですが、「やまとびと」については入社前から読んでいたフリーペーパーで、「奈良で何かしたい」と思っていた私にとっては憧れの形のひとつでした。現在はツアーやイベントに参加する立場として、活動を応援しています。
コロナ禍のなかでも、オンライン講座で情報発信を続けられています。直近である面白そうな講座は「驚きの意味が隠された“山伏ファッション”を学ぼう」ですね。修験道の聖地・奈良県の吉野山にある金峯山寺の執行長を講師にお招きして、山伏装束についてたっぷりと語っていただくとのこと。着眼点がシャープです。
KNSの方でしたら、こちらの講座の方が興味を持たれる方が多いでしょうか。「全てはここから!“酒造り発祥”桜井市の酒蔵を徹底ガイド」。奈良県の桜井市というところは「酒造り発祥の地」と云われているのはご存じのことと思います。この講座では桜井市にある2つの酒造さんの蔵人を講師にお招きし、貴重な写真や動画を使用しながら蔵の歴史や醸造におけるこだわり等を聞かせてくださるのだとか。日本酒、最近飲んでないなあ。(もし興味のある方がいらっしゃいましたら、「やまとびとツアーズ」でWEB検索してみてください!)
リアルのツアーも少しずつ再開しているので、まだ大手を振ってとはいきませんが、参加していきたいなと思います。だいぶ攻めたマニアックなツアーを企画されています。こんなところ気が付かなかった、と思わされるばかりです。仕事としては離れた奈良の観光、まだまだ知らないことが多すぎて毎回お勉強をさせてもらっています。
10年前のコラムと同じことを今も考えます。「観光でやってくる人、その地域で生活をしている人、どちらもが楽しく過ごせるまち」をつくるにはどうしたら良いのでしょうか。仕事として関わった奈良のこと、仕事から離れて見る奈良のこと。奈良の観光も楽しめる私と実際に奈良で生活をしている私。明確な答えは人それぞれに委ねられるものだと思います。少しでも「奈良っておもろいなぁ」「奈良って楽しいなぁ」と思う人が増えていくことを願っています。そう思ってもらえるためには、まずは奈良のことを知ってもらえる機会や場所が増えれば良いのかな。知ってもらう機会を作ることは、仕事として関わっていなくてもできることなのかな、そんな風に最近は考えています。

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