2020年07月15日(水) Vol.517 石嶺一樹(公益財団法人 大阪産業局)

大阪市でスタートした外国人起業支援事業 外国人が大阪で起業する理由とは!?

KNSの皆様 お世話になっております。
大阪産業局の石嶺です。

私は堺筋本町にある、大阪産業創造館の創業支援チームに所属しています。
大阪産業創造館で起業に関するセミナーやイベントなどの企画・運営と起業相談を行っております。
今回は、昨年2019年の5月から開始した、外国人起業活動促進事業についてご紹介させていただきたいと思います。
簡単にご説明すると、大阪で起業したい外国人の為に、起業準備と起業するのに必要な在留資格を取得するためのサポートと、日本人同様に事業の立ち上げと成長支援を行っています。

石嶺一樹

正式名称は外国人起業活動促進事業となっておりますが、私たちは『スタートアップビザ』と呼んでおります。こちらは経済産業省の認定事業になっていまして、7/9現在、10の自治体が認定されております。
都道府県でも市町村のどちらでも申請ができるらしく、大阪は府ではなく市が申請し認定されております。ちなみに関西では大阪市と神戸市、京都府が認定されております。
詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.meti.go.jp/policy/newbusiness/startupvisa/index.html

スタートアップビザは正式には『特定活動』という在留資格になります。外国人が日本で起業する際は『経営・管理』という在留資格を取得する必要がありますが、この『経営・管理』を取得するのは、日本人が起業するよりもハードルが高いものになっています。例えば、事業に投入しないといけない資金が500万円以上必要だとか、住む所とは別に、オフィスをかまえないといけないとか。それ以外にも、銀行口座を開設したり、携帯電話の契約など、日本人では容易にできることでも外国人起業検討者にはスムーズにすすまない案件が意外にあります。
そのため、海外にいながらダイレクトに『経営・管理』を取得して日本で起業することは大変なことです。

そこで『特定活動』は、起業の準備の為に日本に滞在する為の在留資格になります。。
滞在期間は6カ月から1年間で、1年滞在する場合は6か月経過する前に更新申請をする必要があります。
この在留資格を取得するためには、大阪市に事業計画書等の書類を提出し、認定されますと確認証明書が発行されます。その証明書をもって出入国在留管理局に、在留資格の取得に必要な申請をすることができます。
その事業計画書の作成サポートと、その後の『経営・管理』の在留資格を取得するためのサポートが我々の役割になっております。
準備のための在留資格ができたとは言え、ハードルが下がったとは言い難く、まだまだ日本で起業することは簡単ではないのが現状です。

昨年からスタートした事業ですが、思っていた以上に問い合わせがあり、中国、香港、台湾などのアジアだけでなく、ヨーロッパ、中東、アメリカなど世界各国から問い合わせが来ています。

なぜ、彼らが大阪を選んだのか?
アジアというくくりで見ても、上海、シンセン、シンガポールがあり、日本国内でも東京の他、外国人起業家のオフィス賃料補助など手厚いサポートを行っている福岡市、そして外国人に圧倒的知名度の高い京都がありながら大阪を選んだ理由をできるだけインタビューしてみました。

最初によく言われるのは、対応がフレンドリーだということや、面白そうな土地柄など住みやすさを挙げる方が多いです。でもつっこんでビジネスの視点で聞いてみると東京に比べて人件費やオフィス賃料の安さや、他の地方都市と比べて大手企業の本社の多さと、交通の利便性の良さを挙げてきます。そのバランスの良さが大阪を選んだ理由かもしれません。
そういった点を踏まえてみると、海外のスタートアップが日本でスモールスタートを切る最初の場所として、大阪は良い環境だと感じています。

このコロナ禍で問い合わせが減るかと思っていましたが、昨年以上の問い合わせがあることに驚いています。もしかしたら住んでいるとわからないが、外からだと見える大阪、日本の魅力に私が気づいていないだけかもしれません。
今後もこの事業を続けながら、来阪する外国人にインタビューを続けていきたいと思います。

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