2019年03月27日(水) Vol.454 武村智司(滋賀県 商工観光労働部)

西粟倉村(岡山県)で地域の魅力を体験

KNSの世話人のひとり 滋賀県の武村です。
滋賀県庁の同期の友人が55歳で退職し、岡山県西粟倉村(にしあわくらそん)で「エーゼロ?」の一員として、さまざまなプロジェクトに挑戦しています。
なぜ西粟倉村なのか、西粟倉村では何が起きているのかを知りたくて、昨年12月に訪問してきたので、その一旦をコラムで紹介させていただきます。
西粟倉村は、鳥取県との県境に位置し、面積の95%を山林が占め、人口が約1,500人の小さな村です。
西粟倉村に本社を置くエーゼロ?は、ローカルベンチャー支援、養殖・獣肉加工流通、地元産木材を使っての不動産など、地域にある資源を活かして事業展開されている会社です。

武村智司

事務所は廃校となった小学校を活用されているほか、中には教室をリノベーションしてジビエ料理が食べられる食堂や、手作りの帽子屋さんなど、教室を起業や事業化を目指している人に貸し出しています。
エーゼロ株式会社は、移住を希望する人に「ローカルベンチャースクール」を開催して、移住するだけではなく、持続的に仕事をしていけるよう、施設の提供とビジネスのサポートもしているとのことでした。
体育館では、村内の木材加工場から出る木材を燃料にして水槽を温めてウナギを養殖・商品化や、鹿肉の加工を行うなど森からの資源を最大限活かし、地域内で循環される仕組みをつくられています。

他に西粟倉村には、西粟倉のヒノキの美しさ、手触り、軽さを多くの人に知ってもらいたいという思いで移住された方の工房があり、ヒノキを素材に家具を作り、ショールームも併設されています。工房は、9?角の間伐材を格子状に組み合わせた建物で、約5,000本以上の木材が使用されているとのことでした。

西粟倉村では、この10年間で30以上の起業家や事業者が生まれ、移住者は村の人口の1割を超えているとのことで、「仕事おこし」と「移住による人口増加」がシナジー効果を発揮している現場を目の当たりにしました。

「エーゼロ株式会社」は、岡山県西粟倉村をはじめ、北海道厚真町、滋賀県高島市に事務所を置いて活動しており、私の友人は、現在、高島市の事業所長として地域の木材を活用した木の家づくりや都会からの移住促進などに取り組んでいます。

以前、徳島県神山町を訪問したことがあります。神山町は林業を主な産業とした中山間地域でしたが、IT企業などがサテライトオフィスを構えたり、IT企業、起業家などが集まる場所として縫製工場跡を改修してコワーキングスペースなどに活用されていました。都市から地域への人の流れがあり、その中で新たな働き方を実践しながら、ビジネスが創出される地域となっています。

2つの地域に共通するのは、全国から地域の魅力や新しいビジネスコミュニティに共感する人たちが集まり、そこでの活躍が積み重ねられることによって、新たな人材が流入するといった好循環につながっているのではないかと感じました。

『移住者が定着し、新たなステップやプロジェクトへとつながっていく』。こうした取り組みは、一朝一夕にできた訳ではなく、キーパーソンが中心となり、地道に取り組みを進められた結果ではないかと改めて思った次第です。

日本中には、こうした魅力的な地域がほかにも数多くあると思います。そうした地域への訪問、そこでの「気づき」が、これからの私の人生の大切な経験になると思っています。皆さんも訪問されてはいかがでしょうか。

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