2019年02月27日(水) Vol.450 飯田大介(株式会社アイテック)

ものづくりを通じて

KNSの皆様、こんにちは。今回初めてメンバーズコラムを担当することになりました株式会社アイテックの飯田大介です。私は、大阪生まれ、奈良育ちの現在33歳です。2歳の男の子の父であり、毎日イクメンしています。このコラムでは、ものづくりを通じて得たことを記載したいと思います。
私は、小学生から高校生まで、もっぱら運動人間で陸上競技にのめり込む毎日でした。大学ではフットサルなどもしていました。卒業後、初めての就職先が某大手回転寿司店でした。新店舗の運営に携わり、お寿司を握ってはレーン流す・スタッフの教育・商品管理・お金の管理など、「人・もの・金」の基本を教わり、仕事のやりがいはありましたが、「ものづくり」とは少し違った職種だったこともあり、アイテックへ入社するまでは「ものづくり」に携わることはなかったと思います。

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私の父が社長である株式会社アイテックへ入社したのは2012年の春でした。アイテックは超臨界装置メーカーであり、機能性ナノ素材を添加剤として開発・販売を手掛けています。入社当時は、ナノ素材開発のフォローや超臨界装置を用いた試験のお客様対応に忙しくする日々を過ごしていました。そんな中、ナノ素材を応用した加工製品を開発できないか模索していたところ、ナノ技術を活かすことで、ガラスの透明度を保ったまま、ガラスにプロジェクターの映像を映すことができることを知りました。既存のガラスにナノ粒子が分散した透明フィルムを貼ることで、ガラスが映像に変化する!これはいままでにないサイネージ部材として面白いと思い、アイテック独自のナノ技術で透明スクリーンフィルムが開発できないかと考え始めました。超臨界技術を活かした装置・素材の開発・販売だけだと、どのような部材に超臨界技術やナノ素材が活かされているか説明も難しいのですが、この技術を活かした応用製品として「透明スクリーンフィルム」を手掛けることにより、アイテックのイメージをがらりと変えられるのではないか、一般のかたにも展開できる商品にできるのではないかと思い、開発を本格的に手掛け始めたのが、私のものづくりの第一歩でした。
まずはナノ素材の選定から始めたのですが、アイテックでは即に、超臨界技術でジルコニア粒子を開発しておりました。この素材は、光を屈折させる度合が非常に大きいため、プロジェクターの光を左右前後広く拡散させてくれます。また、ジルコニア粒子をナノレベルまで小さくできるのが弊社の超臨界技術の得意な部分であり、透明でありながら光を拡散させる素材には最適であることがわかりました。この素材の選定まではよかったのですが、ここからがものづくりの大変さを痛感することとなります。いくら特異的なナノ素材を開発できても、これを塗料化させ、フィルムへのコーティングまでおこなうことで、初めて透明スクリーンに成りえるのですが、私は塗料技術やコーティング技術がもっぱら素人でしたので、この技術のカバーを行っていただける企業探しを始めることとなりました。塗料化やコーティングでは、PETフィルムに密着のよい塗料の選定や、その塗料へジルコニアナノ粒子の分散試験、安定的は膜厚のコーティング試験など、多くの実験を重ね、初めてフィルム化に成功したのですが、ナノ素材は、塗料化技術・コーティング技術など、他の技術を合わさることで、初めて機能を発揮できるものだと感じました。商品開発する際に、自社の技術だけで展開できるものはなく、技術と技術の融合で初めて開発できるものだとわかり、そのためには、社内だけでなく、社外で、ものづくりへの熱意をもった「人脈」を作ることの大切さを知るよいきっかけとなりました。2年ほどかけ、「透明スクリーンフィルム」を開発でき、「パルミルスクリーン」という商品名で、展開を始めました。
現在は、開発も手掛けながら、販売に重点を置き、活動していますが、装置やナノ素材の営業では出会うことのなかったイベント会社やコンテンツ会社の方と出会うことが多く、徐々に透明スクリーンが使用される案件が増えていくことに喜びを感じております。が、まだまだ拡大を図るべく、努力していく次第です。
入社した当初はこのような商品開発を手掛けるとはおもっておりませんでしたが、この貴重な経験で、多くの人と出会い、開発経験や販売活動を通して、入社時にはなかった「人脈」を得ることができていると感じております。
これも長年、この超臨界技術を諦めずに継続されてこられた飯田社長や三宅さんがあってのことだと思っており、「継続は力なり」をいつも教わっています。何事も諦めず、進んでいきたく思います。
KNSの活動は、三宅さんの勧めもあり、定例会やサイエンスフェアなどに参加させていただいております。いつも新たな学びや発見があり、楽しみながら刺激をいただいております。2020年には東京オリンピックの開催があり、2025年には大阪万博の開催が決定いたしました。この日本中が盛り上がる絶好のチャンスは、アイテックまたは自分自身も成長できるチャンスだと思います。頑張っていきたく思います。

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