2018年08月29日(水) Vol.425 玉田亮彦(川西市役所)

健康で文化的な最低限度の生活

KNSの皆さん、こんにちは。
川西市役所の玉田です。初めてのコラムとなります。

突然ですが、皆さんは、毎週火曜日午後9時、関西テレビで放送中の「健康で文化的な最低限度の生活」というドラマをご覧になったことがあるでしょうか。
このドラマは、吉岡里帆さん演じる主人公「義経えみる」が、市役所に入庁し生活保護受給者を支援する新人ケースワーカーの業務を通じて、さまざまな葛藤を繰り返し、成長していくドラマです。

「健康で文化的な最低限度の生活」関西テレビホームページから引用

何故、私がこのドラマを取り上げたのかと言うと、今年4月に配属となった職場が、このドラマの舞台となっている職場だったからです。
ドラマの題名の「健康で文化的な最低限度の生活」という言葉は、日本国憲法第25条「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」の一文からきているようです。

私の仕事はケースワーカーではないので、直接的に生活保護受給者と関わる訳ではありません。しかし、さまざまなケースに直面するケースワーカーの相談にのったり、保護費を適正に支給するための法整備等を行っています。
そして、このドラマが、今、改めて放映されるということは、社会的にも注目されているのではないかと感じています。
生活弱者を支えるのが私たちの仕事です。しかし、残念ながら、一方では保護費の「不正受給」という問題もあります。
ドラマ第2話でも、生活保護受給者の子どもが自分の夢を叶えるために、親に内緒でアルバイトをしていましたが、そこで得た収入を申告していなかったため、後から受給費の返還義務が生じてしまいました。息子は「生活保護受給者の子供は夢を持ったらいけないの?」と担当ケースワーカーに詰め寄り、家族にも亀裂が入る場面がありました。主人公のケースワーカーは、親に迷惑を掛けず、自分の力で何とかしようと行動しただけなのに・・・と夢を追う息子を応援したいという思いと、ルールはルール、返還義務は履行させなければいけないとの上司の言葉に心が揺れ動き葛藤します。

確かにこのようなことも、実際、現場でおこっています。私も主人公と同様に「困っている人を救ってあげたい」というケースワーカーの気持ちも強く感じる中、国民の血税で賄われている保護費は真に生活に困窮している人に正しく支給されなければいけないという外せない原理原則は日々難しいと感じています。まだ、現職場にきて5カ月ですが、公務員生活36年で培った経験と知識を、何とか生かしていければと思っています。
今、職場でもドラマ放映の翌日はこの話題で盛り上がります。感想を喧々諤々と言い合う中においても、解決を見出せることもあります。こういったコミュニケーションも大切にしていきたいと感じています。
ドラマ原作者の柏木ハルコさんは、『「生活保護」のリアルな実態に切り込み、メディアのみならず、現役ケースワーカーや医療、福祉の現場からも高い評価を受ける注目作。徹底した取材とリアリティを追究した描写で、「生活保護」というテーマに潜む深い問題点を様々な角度から描き出します。』と紹介されていました。私たち生活保護担当現場の職員たちも、このドラマがどこまでリアリティを追究し、それをどのように紹介していくのかを楽しみにしていきたいと思っています。
決して番宣でも、関西テレビの回し者でもありませんが、まだ、ドラマを見られていない方は是非一度ご覧いただければと思います。

※文中画像は、関西テレビホームページより筆者が引用

メンバーズコラム一覧

このページの先頭へ

Copyright (C) 2018 Kansai Network System. All Rights Reserved.
〒564-8680 大阪府吹田市山手町3-3-35 関西大学商学部 西村研究室内

会員規則 これまでの歩み