2014年01月22日(水) Vol.197 平山知明(神戸市)

一行政マンの想い

みなさん、寒中お見舞い申し上げます。 KNS世話人の一人の平山です。
遅ればせながら、本年もよろしくお願いいたします。
実は、こうした文章を書くのは余り得意ではないのですが、早くも3回目の登場となります。さて、今回は、何故私がKNSに関わり続けているのかについての自分なりの分析を、少しだけ真面目で堅くお話をしようかと思っています。
丁度この文章は、阪神淡路大震災から19回目の1月17日の深夜に書いています。早いものでというのか、まだまだというのか、19年の歳月は間違いなく流れており、その間に起きた公私に渡る出来事を思い起こすと本当に感無量です。

平山知明

KNSとの出会いとその活動に関わることになったのも、当然ながらこの間の出来事ですが、その原点となる経験もこの期間の始めの時期と重なっています。
私は地方自治体に就職して震災までの間、財務や人事労務と言ったいかにも役所的な管理業務を担当してきました。それが、震災復興初期の後半(1998?2001)に、ものづくり支援、創業支援等の経済分野の仕事に初めて関わり、産業調査・企画部門に配属されたため、特定の産業分野だけでなく俯瞰的に経済(神戸の経済と言う方が正確かもしれませんが。)を見る機会を持てたため、経済分野の仕事の持つ醍醐味や難しさ、奥深さの一面を幸いにも垣間みることができました。そして、この分野の魅力に惹かれるとともに、何となく自分との相性の良さを感じたように記憶しています。
それだからこそ、KNSの立ち上げにすんなりと関わることが出来たように思いますし、私自身は、実際に経済の現場で製造や営業等の仕事をしたり、経済分野の研究をしたり等、今もって生の経済分野の仕事に従事している訳ではないのですが、曲がりなりにも、皆さんからKNSの活動等々でお付き合いしていただいているのだと思っています。
また、震災前に、或る行政学の大家と会食をしていた際に、「日本程度の面積で、市町村レベルの地方自治体の行っている企業誘致等の囲い込みを中心とした産業政策もどきは、限りある資源(ヒト、モノ、カネ)の分配として意味が有るのか?」と言ったような趣旨のことを問われました。当時はその質問の意図が十分に汲み取れなかったのですが、ずっと私の頭の片隅に残っていました。ようやく、今になってその解答らしきものが少しは見つけられたような気がしています。
一般的に地方自治体の施策は、地方税収の獲得の観点から行政区域の縛りに囚われ、良くも悪くも、どうしても小さくまとまる傾向があるのですが、一方で、経済は時間を越え、空間を越えることが可能な活動であり、その活動に携わるヒトもまた、広域に往来するのが一般的な在り方です。
そこで、自治体の産業政策担当者は「わが地域の振興のために」という善意の発想で自分の地域に取り込みを図ったり、空間的な制約を経済活動を行う主体に課すことを意識して避けるべきであり、政策担当者の側も常に視野を広く(地域ブロック、日本、世界といった視野ですね)持ち、国或いは地域ブロックレベルでの産業の在り方を議論すべきであるというのが、前述の問いへの現時点での解答です。(実のところ、まだまだ正解にたどり着いているとは思えませんが。)
こうした解答も、KNSの活動を通じて多くの方々と接し、お話をお伺いし、現場を見させていただいた結果の賜物だと思っています。
また、実際、KNSでお会いする行政の産業政策担当者は概して前述の解答のようなことを無意識のうちに実践されている方が多いのですが、世間一般でないのが現在の課題なのだろうと思っています。(実際に経済の現場で仕事をされているKNSの多くのメンバーの皆さんからすれば、何を今更、行政の人間は馬鹿なことを言っているのだと思うかもしれませんが。)
これまで、KNSに関わることで本当に沢山の様々な分野の方との出会いを経験させていただきました。普通に生活していれば、私自身の世界は本当に小さなものだったのではないかと思っています。
最後になりましたが、本年も、いえいえ、これからも、KNSにドップリと関わっていくことで、多くの方々(KNSでは変態と呼んでますが)との出会いを楽しみに、そして、行政に属する人間として、どのように経済に関わっていくべきなのか、先の質問の解答を自分なりに模索して行きたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。

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